脊柱管狭窄症について
腰を伸ばして立つと脚がつらくなり、身体を前へ曲げて休むと楽になる。このような身体の姿勢と症状の変化がみられる疾患の一つが、腰部脊柱管狭窄症です。
神経の通り道が腰の部分で狭くなるため、症状は腰だけでなく、お尻や太もも、ふくらはぎ、足にも現れます。特に立位や歩行を続けにくくなることが生活上の大きな悩みになりやすい疾患です。
脊柱管狭窄症の原因について
腰椎は椎骨が積み重なり、その間に椎間板や関節、靱帯などが配置されています。脊柱管はこれらに囲まれた神経の通り道であるため、周囲の組織が変化すると内部の広さにも影響が及びます。
椎間板が変性して後方へ膨らむ、椎間関節が変形する、黄色靱帯が厚くなるといった変化が起こると、神経のための空間が狭くなります。腰椎すべり症がある場合には、椎骨の位置がずれることによって狭窄が生じる場合もあります。
また、腰は身体の姿勢によって脊柱管の広さが一定ではありません。腰を反らしたときには狭くなり、前へ曲げると広がる方向へ変化します。そのため既に狭窄がある状態では、立位や歩行のように腰が伸びやすい動作で神経への負担が増えることがあります。
筋力低下や姿勢の乱れだけで脊柱管そのものが狭くなるわけではありません。骨や椎間板、関節、靱帯といった組織の変化を中心に考える必要があり、その点が一般的な腰の筋肉疲労などとは異なります。
脊柱管狭窄症の症状について
歩行中に脚がしびれてくると、無意識に少し前かがみになったり、休める場所を探したりすることがあります。腰を伸ばしたまま歩くことが負担になる一方、カートや手すりなどに身体を預けて前傾姿勢を取ると歩きやすく感じる人もいます。
症状が強くなるにつれて、脚を運びにくい、足の裏が地面に触れている感覚が分かりづらいなど、歩行そのものへの不安につながることがあります。段差や階段では足を上げる動作にも注意を払うようになり、移動に時間がかかることもあるでしょう。
こうした変化が続くと、目的地までの距離よりも「途中で休めるかどうか」を気にして外出先を決めるようになることがあります。歩くことを避けるために移動手段を変えるなど、生活の仕方にも影響してきます。
以前と比べて歩き方や移動方法まで変わっている方は、脚のしびれを単なる疲れとして済ませず、現在困っている場面も含めてご相談ください。




